平成最後の年となる31年を迎えましたが、改めましてあけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
さて、昨年末に書棚を整理していて、うっかり奥にしまいこみ未読だった本をみつけました。「デンマークの子育て・人育ち」(大月書店)という本です。
日本からデンマークに渡り現地の人と結婚。現在は孫までいるという澤渡夏代ブラントさんが著者です。「人が資源の福祉社会」というサブタイトルがついています。
読んでみて感心したのは、子どもはその国の未来を構築する大切な資源であるという考えが、社会全体に行き渡っているということでした。
日本から、「子どもをもつのは大変」という声が聞こえる中、デンマークの夫婦が「子どもは神様からの贈り物」といえるのは、文化の違いだけでなく様々な社会システムの根源に「人」を資源とし、「人育て」を重要視することに大きな鍵があると書かれています。
子どもを早くから「人」として大切に扱い、将来を見通しながら徐々に自分で考え、自分で自分の人生を決定していける人間を育てるということ。何かにつけ大人や社会がレールを敷き、自己判断はさせず、皆と同じが無難ということに向かわせる処とは違っています。
例えば……、子どもにしてはいけないことを「ダメ」という一つの言葉を与えるのではなく、どうしてそれがダメなのかということをきちんと説明する。会話もできない幼児にそれが解るのかと思う人もいるかもしれないが、子どもの理解力は大人の想像以上である。
子どもには早くから自分で考えて選択することをさせ、選択したからには責任が生じることを経験させる。等々、子どもは未熟な大人として扱い、失敗しないよう先回りして保護してやればよいという観点とは全く違う視点から子どもの未来・将来を見据えているようです。
そしてやはりそこは教育先進国である北欧の国。子ども達が寝る前には「グッドナイトストーリー」という読み聞かせの習慣が存在することが書かれていました。お父さん・お母さんの声・本の楽しさに導かれて眠りにつく。きっと子ども達が自分は愛されている・大切にされていると実感する素敵な時間なのでしょう。
「愛されて育った子は、人を愛せる大人になる」「子どもが社会に愛されれば、その子は社会の大切な人材になる」あとがきにはこう記されていました。
こういったことに少しでも近づけるよう、今年も日々努力していきたいと思います。

(しらさぎ幼稚園便り 2019.1月号より)