幼稚園をはじめ、学校の多くはこの3月で年度末を迎えますが、今年度も残すところあと一月となりました。また、先日行われました作品展示会には沢山の方のご来場をいただきまして、誠にありがとうございました。
皆様ご存知のように、今年は「はなさかじいさん」の絵本をテーマに共同制作を展開いたしました。各組・各学年に渡ってそれぞれエネルギッシュな作品がホールに展示されていたと思います。今回作品作りの参考にした3冊の本のうち、唯一絵本ではないため年長のみの参考となった日本の昔話シリーズ(福音館書店刊)の編纂に小澤俊夫さんと共に関わった方も、ある保護者の方のご縁でご来場くださり、喜ばしい一日となりました。
「はなさかじいさん」で思い出すことに「花神」という小説があります。私事ですが以前司馬遼太郎さんの本をよく読んでいた時期があり「花神」もその一つです。 天才戦略家として明治維新の基を作りながら、それを見ずに他界した大村益次郎を描いたものですが、「花神」とは中国の言葉で花咲爺(はなさかじじい)を意味し野山に花をもたらす各地の神の総称だそうです。考えてみると、幼児教育という仕事もこのようなものかもしれないとも思います。 毎日、せっせと種をまく…。その種は芽が出ないこともよくあり、扱い方、蒔き方、撒く時期もとても難しい…。でも芽が出ることを信じひたすら撒き、見守る。そしてそのうちの幾つかに芽が出、すくすくと育ち、やがては大木や大輪の花となったなら、とても嬉しい。しかし、その場には既にいない…。ですが我々は「絵本」という凄い種を持っています。これからも毎日、お子さんの心にそれを撒き続けます。今迄の経験からして、かなり発芽・発育性の優秀な種です。きっと様々に綺麗な花が咲くことでしょう。できれば皆さんも一緒に撒いてください。そしてその花をご覧になるのは…他ならぬ皆さんです。(幼稚園だより2014.3月号より)
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