もう11月。今年もあと2カ月となりました。
また、過日行われた運動会におきましては、様々なご協力をいただきまして誠にありがとうございました。2日間の延期…プログラム順変更などイレギュラーなことが重なりましたが、皆様が目にしたよう、園児達は立派にやり遂げてくれました。この年齢の幼児としては、ある意味驚きに値するかと思います。
これも一重に皆様が日々読み聞かせていただいている絵本の力によるものです。
「継続は力なり」と申しますが、特に年長児は2~3年の積み重ねにより想像力が育ち、平均的な同年齢の子どもでは到達が難しい心の育ちが見られたかと思われました。これは、子ども達から「クラスの皆で頑張る」「立派な姿を見てもらう」等の言葉が日々出ていたことからも伺えますし、当日サポートに来てくれた幼児活動研究会の3人の先生から「組体操は全国レベル」とお話しいただけたことが証明しているかと思われます。
人間を人間たらしめているもの、それは「想像力」です。そしてその中には「他人の気持ちになって物を考える」つまり「思いやり」の心も含まれます。「いじめはやめましょう」と何回も言うより、この心を育てれば良いのです。発達段階からは基本的に「自分の世界」にいる年少児さえ友達が欠席すれば「早く良くなるといいね」と言葉を発します。これも想像力が培った賜物でしょう。
中国・韓国・日本などアジアの国々では、早期教育が良いとして「何ができる」等を競ったり、その産業が親御さんの不安を煽ったりしていますが、この幼児期に養うべきは人間としての基礎であり、その中でも重要なのが「想像力」です。
どうぞこれからもお子さんに沢山絵本を読んであげてください。その時、子どもは、様々な世界の多様な登場人物となりその絵本の中を旅することでしょう。
そしてその体験によって培われた「想像力」によって、きっと自己の未来を頼もしく「創造」していくに違いありません。(園だより 11月号より)
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